プロ野球最高の選手は誰だ(3)

-クラブ員が選ぶベストナイン-

◎三塁手、遊撃手部門

【出席者】司会・山田收(報知)、菅谷齊(共同通信)、露久保孝一(産経)、佐藤彰雄(スポーツニッポン)、高田実彦(東京中日スポーツ)、島田健(日本経済)、荻野通久(日刊ゲンダイ)、真々田邦博(NHK)小林達彦(ニッポン放送)、佐竹修仁(産経)

▽三塁手部門

山田 ここは一塁手の王とともに長嶋茂雄がいて、異論はなさそうですが、あえて対抗馬を挙げてください。
菅谷 私は中西太を選出したい。全盛期は短かったが、メジャーでも通用した選手だと思う。飛距離162㍍という“日本記録”も持っている。
小林 三塁手が捕れると思ってジャンプしたら、そのままレフトスタンドに入った、などと言われた。まさに怪童です。
菅谷 飛ばないボールの時代だからね。現役引退してからもバットを振っていた。自宅で取材したときも、庭で素振りしていたが、すさまじい音がしていた。
真々田 あの体で足も速かったそうですね。35本塁打・35盗塁の初の達成者。両方でハイレベルの数字を残せる人間は少ない。
菅谷 守りでいうと、阪神の三宅秀史だ。三塁線の当たりを逆シングルで掴み、バーンと刺した。長嶋は派手だったが、三宅は抜かれなかった。
島田 大洋のクリート・ボイヤーはうまかった。
山田 現役では最多本塁打や満塁本塁打記録
を持つ中村剛也がいますが、先輩たちが強烈で目立たない。
露久保 2215試合連続出場の鉄人・衣笠祥雄もいるが、捕手で入って、三塁、一塁と動いている。
高田 三塁手は難しくない、と言われているからな。長く同じポジションを守っている選手は少なくなった。

▽遊撃手部門

山田 NPBは、“牛若丸”吉田義男を選定している。ショートといえば、まずは守り。吉田は守りが天下一品。同時に盗塁王を2度獲得している。打撃でも、あの金田正一が最も苦手な打者といっているし、事実よく打っている。
菅谷 守りで言えば、土の球場なら吉田。人工芝なら山下大輔だろう。人工芝では打球が速いが、抜けていく。従ってエラーが少ない。土だとイレギュラーもあり、グラブさばきが問われる。両者では守備率がかなり違う。
島田 最近では宮本慎也が評価されているが、ずっとショートを守ってはいない。なかなか10年続けられない。肩が衰えたら厳しい。
荻野 遊撃手からサードへの転向が多い。それは人工芝の影響もあるのだろう。内野手で長くやれる選手が多いのは、阪神、広島OBかな。やはり本拠地球場が人工芝ではないからだろう。
山田 現役では坂本勇人が将来的には、歴代NO.1ショートと言われるのではないか、と想像していますが。
島田 肩はいいが、スローイングに難点ありではないか。吉田以外の候補はだれ?
菅谷 豊田泰光がいる。
真々田 広岡達朗を忘れていけない。
島田 確かに、彼は最近のプレーヤーと違って、現役の間、ずっとショートだった。
露久保 私は心情的には豊田を選びたい。または、高橋慶彦を挙げたいね。とにかく練習の虫。その練習量でスイッチヒッターをものにした。そしてその快足で躍進・赤ヘルのトップバッターになった。
菅谷 今や打てるショートの時代。その点でいえば、先ほど出たように将来的には、坂本だろう。私は彼を『日本のアーニー・バンクス』と評価したい。500本塁打を打ち、“ミスター・カブス”とも呼ばれた本家に近づいてほしいものだ。(続)

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