「幻の球場と熱きレジェンドたち」…球場物語(岡田 忠=朝日新聞)

野球場には音があり匂いがあって特別な緊張感が流れている。なかでも、時代の波にのまれて消えてしまった「幻の球場」には、その時代に活躍したレジェンドたちの汗と涙がしみ込んでいるようで、そこで誰がどんなドラマを刻んだのか思いを馳せるだけでワクワクする。

もう二十数年前から古戦場巡りをしているが、まずはプロ野球公式戦を開催した球場から訪ねて書き溜めてきた。ほんの一部を回っただけの道半ばだが、セピア色の球史に惹かれての気まま旅である。取り上げた球場や選手は私のまたくの独断とさせていただいた。

(文中敬称略)

 

第6回 「東京スタジアム」(2)―取材日2007年7月17日

▽引退後もジャージ姿で黙々とランニング 引退して数年経ったころ、「榎本(喜八)が現役帰するらしい」という噂が流れた。一人黙々とジョギングする姿が見かけられたからだ。蕎麦屋の主人、大森もそんな榎本の姿を度々見かけた。 「引 […]

コメントなし

第6回 「東京スタジアム」(1)―取材日2007年7月17日

▽下町の安打製造機は元祖背番号3 下町情緒豊な東京荒川区の南千住に“下駄履きで通える”と親しまれた野球場があった。大毎オリオンズの本拠、「東京スタジアム」である。 一夜城のように誕生し、わずか11シーズンで姿を消した幻想 […]

コメントなし

第5回「西宮球場」(2)完

▽だれもが驚いたけん制アウト ある日,鈴木も気付く。「これや」。打者と走者を2度見るあのクセだった。早速、修正にかかった。  72年9月26日、阪急対近鉄(西宮)は福本にとってモーリー・ウイルス(米大リーグ・パイレーツ) […]

コメントなし

第5回 「西宮球場」(1)取材日2007年6月7日

▽盗塁は目で盗め、世界の盗塁王 かつて〝韋駄天〟と呼ばれた男がいた。実働20シーズンで奪った塁は日米最多の1065個。13年連続盗塁王に輝き、1シーズン106盗塁の驚異的な記録もある。西宮球場を本拠にしていた阪急ブレーブ […]

コメントなし