「幻の球場と熱きレジェンドたち」…球場物語(岡田 忠=朝日新聞)

野球場には音があり匂いがあって特別な緊張感が流れている。なかでも、時代の波にのまれて消えてしまった「幻の球場」には、その時代に活躍したレジェンドたちの汗と涙がしみ込んでいるようで、そこで誰がどんなドラマを刻んだのか思いを馳せるだけでワクワクする。

もう二十数年前から古戦場巡りをしているが、まずはプロ野球公式戦を開催した球場から訪ねて書き溜めてきた。ほんの一部を回っただけの道半ばだが、セピア色の球史に惹かれての気まま旅である。取り上げた球場や選手は私のまたくの独断とさせていただいた。

(文中敬称略)

 

第8回 「後楽園球場」(上の2)-取材日2008年3月上旬-

◎ミスタープロ野球の涙 ▽花束、涙、あの日の姿 第1試合が終わった午後2時過ぎ、長嶋は一塁ベンチから右翼席前へと歩み出す。小野は万一に備え長嶋の後方内側を付いて歩いた。右中間あたりでふと見ると、長嶋が泣き出していた。   […]

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第8回 「後楽園球場」(上の1)-取材日2008年3月上旬-

◎ミスタープロ野球の涙 ▽別れの日、前夜の雨が止んだ その日、時代を象徴する超人は涙で別れを告げた。プロ野球のメッカ、後楽園球場は”ミスター茂雄の記憶がいっぱい詰まっている。昭和のヒーローの華の舞台だった。  1974年 […]

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第7回「日生球場」(2)完

▽被本塁打560本、人一倍の練習のバネに 輝ける記録に鈴木啓示はさして関心を示さない。彼の頭にこびり付いているのは「560」の被本塁打記録なのだ。2番手の山田久志(阪急)の490本よりはるかに多く、ロビン・ロバーツが持つ […]

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第7回 「日生球場」(1)―(取材日2007年8月中旬)

▽鈴木啓示、わずか観衆2500人の前の大記録 あのノーヒット・ノーランは、39年も昔の、やけに暑い夏の夜の野外劇だった。舞台は大阪城にほど近い小さな日生球場。快記録を達成した近鉄のエース鈴木啓示の唸る快速球は、心地よい一 […]

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