「たそがれ野球ノート」(39)-(小林 秀一=共同通信)
◎移籍ベテランに注目
DeNAから西武への桑原将志外野手、日本ハムから巨人への松本剛外野手。2011年ドラフトでそろってプロ入りしたベテラン二人がFA移籍を決断して古巣に別れを告げ、今季新球団に移った。二人を対比しながら活躍に注目していた。
開幕からトップバッターに起用された桑原は期待にこたえ、しばらく3割をキープする好スタートを切った。しかし20試合ほど経たところで、ふくらはぎに肉離れを起こして戦線離脱。1カ月で復帰したものの、7月中旬には守備中のダイビングキャッチでわき腹を痛め再びリタイア。新天地に所属しての意気込みが空回りしてしまったように見えた。
8月25日にようやく復帰。西武にはこれまで闘志をむき出しにするタイプの野手が少なかっただけに、ガッツマン桑原への期待は大きく、ソフトバンク追撃には打撃復調が求められるところだ。
松本は2022年に首位打者に輝くなど日本ハムの中心選手だった。しかしタイトル獲得以降は成績が下降し、昨年は開幕スタメンから外れるほどの不振。直接取材したわけではないが、ひょっとして新庄監督とそりが合わなかったのかもしれない。
そして「あこがれだった」という巨人への移籍。開幕直後は淡白な打席が続いてあまり目立たなかったが、松本に火をつけたのが交流戦だった。18試合で3割7分近い高打率を残して、その後も調子を維持して、今や中軸打者として頼りにされている。
バットコントロールには目を引くものがあり、切れのいい変化球に対応するパフォーマンスには幾度か驚かされた。台頭する巨人の若手野手のいい手本になっているのではないだろうか。
西武も巨人も終盤へ向けてペナントレースでは好位置をキープしている。二人にはチームを支える活躍を期待したい。(了)
