第59回 燃えよドラゴンズ!(島田 健=日本経済)

◎持込テープが大ヒット
▽ばつぐんジョッキー
「中日ファンはみんな知っています」と言われそうだが、この有名な応援歌を少し調べてみた。1974(昭和49)年、作曲家志望の山本正之はラジオの野球中継で、同い年の藤浪行雄の活躍を聞いて一念発起。短い間に唄を仕上げ、元中日投手の坂東英二らがパーソナリティを務めるCBCラジオの「ばつぐんジョッキー」にデモテープを送った。それを坂東が番組でかけたところ、反響が大きく、坂東の唄でレコード化されることになったそうだ。中日が20年ぶりの優勝を果たしたこともあって40万枚を超える大ヒットになった。
▽燃えよドラゴン
タイトルは前年にヒットしたブルース・リーのカンフー映画「燃えよドラゴン」から生まれた。微妙なそっくりさんだったが、調子のいいメロディで本家をうわ回る人気になった。ラロ・シフリンが作った同映画のテーマ曲はいまだに、色々な番組で挿入歌やバックグラウンドミュージックとして使われているが、この唄も22年現在でもう48年も歌詞をバージョンアップしながら唄い続けられている。
▽アニメソング
「遠い夜空にこだまする 竜の叫びを耳にして」「中日球場つめかけた ぼくらをじいんとしびれさす」「いいぞがんばれ ドラゴンズ 燃えよ ドラゴンズ」
1番がなんと言っても調子がいい。歌詞もそうだが、メロディがファンに元気をくれる。山本はこれが、デビュー曲になったが、その後は笑福亭鶴光に「うぐいすだにミュージックホール」を提供するなど、芸人の曲を作る一方、「タイムボカン」など調子のいいアニメソングをたくさん書いた。
▽球場合唱編
2番以降は「1番高木が塁に出て 2番谷木が送りバント」と選手の紹介が続く。もちろん年度によってそこはどんどん変わって行く。ここを球場で毎試合唄っていると大変なので現在では球場バージョンとして、球場合唱編が使われている。1番の中日球場の下りは球場名の変遷に影響されないように「戦う中日 夢強く」と変更された。加えてセリーグの球団を紹介する7番とパリーグの8番。7番は、初代は「トラを殺して優勝だ クジラを食べて 優勝だ」などと殺伐な表現もあったが、現在では「虎を倒して 鯉釣って ハマの星座に 雲をかけ」と洗練されてきた。ファンは年代によって好きなバージョンがあるらしい。
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