「たそがれ野球ノート」(34)-(小林 秀一=共同通信)
◎阪神がガチガチの本命
開幕。プロ野球は半年間に及ぶペナントレースのスタートを切った。
ファンはそれぞれが独自の筋立てで展開を考え、そして、今年のセパ両リーグの順位はこうなると予想を立てる。
評論家(解説者)諸氏の予想も出そろった。ここ数日、メディアで公開される情報を念入りに見比べさせていただいたが、なんと百数十人の野球評論家の順位予想を一覧表にしたサイトにも遭遇した。
当プロ野球記者OBクラブでも2年ぶりにメンバーからセ・パ両リーグの順位予想を集めているので、ウェブサイトをご笑覧ください。
野球取材を重ねてきた身として言わせていただくと、連覇予想は避けたいのが実のところだ。かつて同業だった仲間たちにも、おそらくそんな傾向があるのではないか。
なぜなら、連続でレースを制すのがいかに難しいということをさんざん見てきたし、さらに言えば新シーズンを迎えてフレッシュでドラマチックな展開を期待する気持ちもある。
ところが今年のセリーグの優勝候補は阪神一色だ。これほどガチガチ予想になるのも珍しいことではないだろうか。
評論家の方々は実体験として連覇の厳しさはご存じだろうが、やはり阪神優位は動かない。前述の一覧表を見ても、首位が違う人は十人ちょっとしかいなかった。
興味深いのは、阪神以外で最も多かった1位は広島だったこと。推したのは大野豊さん、野村謙二郎さん、佐々岡真司さん、緒方孝市さんら。これだけそろって選ぶのは決して古巣への情け心だけではあるまい。他球団育ちの評論家が気づかない匂いを感じているのではないか。2年連続Bクラスで、若手選手台頭が課題のチームだが、何か秘策、あるいは隠し玉を、この人たちは知っているのかもしれない。(了)
