「100年の道のり」(26)-プロ野球の歴史(菅谷 齊=共同通信)

◎63都市、移動距離2万㌔
 東京ジャイアンツの遠征は、現在では考えられないほどハードだった。128日間で試合を行った都市は63を数えた。2万㌔を超える移動。夜行列車での移動は実に21日。飛行機移動はアメリカでもずっと後だった。
6月
1日 ロイヤル・ベーカー 〇1-0 ソルトレイクセンバツ 〇12-2
2日 ホワイト・エレファント 〇4-3 デンバー大学オールスター 〇2-1
3日 リンカーン・クラブ ●1-3
4日 オマハ・クラブ ●4-6
5日 テレホート・クラブ 〇5-3
6日 シンシナチ・タイガース ●5-9
7日 フリント・オールスター 〇11-7
8日 フォード 〇6-0
9日 アスレチックス2試合 〇9-4 ●1-5
10日 ポスタム・クラブ △0-0 オール・カルマズー 〇7-1
11日 ミルウォーキー・レッドソックス 〇9-4
12日 マジソン ●3-9
13日 ウィスコンシン・ラビット 〇2-0
14日 ファーゴー・ツインズ 〇6-2
15日 ウィニベック・オールスター2試合 〇15-0 〇4-3
16日 ネイティブ・サン 〇9-3
17日 レジャイナ 〇11-3
18日 サスカトーンN・D2試合 〇5-4 〇14-0
19日 エドモント・ロイヤルクラブ2試合 〇6-0 〇9-1
22日 サクラメント全日本 〇14-5
23日 タイ・カッブ選抜 〇7-2
30日 ワンダース 〇7-1
7月
2日 ハワイ・ブレーブス ●3-4
4日 ネイビー 〇6-2
6日 オール・ハワイ ●1-3
7日 チャイニーズ ●1-2
 帰路の途中、ハワイに寄った。日系人が多く、ここでほんの少しリラックスできたのではないだろうか。よちよち歩きの日本のプロ野球選手が得たものは大きかった。だからこそプロ野球は繁栄への道を歩むことができた。(続)