◎オープン戦の土、日主催(菅谷 齊=共同通信)

2024年のプロ野球も2月からオープン戦が始まった。1日のキャンプインを経て3週間ほどで実践練習に入ったわけで、初めは若手選手の力を判断し、徐々に主力の本格調整に移って行く。チーム内の競争がオープン戦の大きな目的でもある。
 このオープン戦は、フロントにとって重要な目標がある。練習試合とはいえ入場料をいただく。入場料収入はキャンプ費用の捻出、というのがそれだ。主催チームはそれで観客数にやきもきする。
 ポイントは土、日の主催で、いわゆる“稼ぎ時”。今年の土、日を見ると、ちょっと驚く。土、日の試合は計50試合組まれており、このなかで中日と日本ハムが各8日もある。そろって3月9日(土)10日(日)以外の4ケースを主催している。この両チームは昨年まで2年連続最下位チームである。中日は沖縄で2日、本拠の名古屋バンデンドームで6日、日本ハムは沖縄2日、本拠のエスコンドームで4日、あと2日はかつての本拠だった札幌ドームとなっている。
 日本一の阪神は3日、パ・リーグ3連覇中のオリックスは4日。人気チームの巨人は3日となっている。入場料収入は主催球団がすべて取るのか、対戦2チームで折半するのか分からないが、かつてとは事情が明らかに異なっている。(了)